【30代からでも遅くない!】ピアノ初心者が上達するためのコツ

2023.11.10

目次

30代からでもピアノは上達します!「ピアノって子供の頃から習うもの」「大人になってからだと難しい」そんなイメージを持たれがちですが、まったく心配ありません。年齢を重ねて難しくなるのは、学生の頃に親しんだスポーツ。ピアノも体力を使いますが、自分のペースで練習できるので周囲への負担もほとんどないでしょう。30代だからこそ、「楽譜を覚えられないかも」「弾けなかったら意味ないのでは?」と判断するかもしれませんが、コツさえつかめば誰でも上達可能。今回はピアノを始めようかどうしようか迷っている人へ、30代から始める上達ポイントをご紹介します。

難しいと思われる理由を攻略しよう

ピアノ練習を阻むハードルは何でしょう?一般的な理由から考えてみます。


【練習時間の確保】

ピアノの上達は時間もかかります。そのため練習時間を調整してください。ただし、責任ある仕事を任せられた30代は、時間を割くことが難しい。日常の仕事に追われ疲れて何もできない。休日は友人との約束もある。人によって生活リズムは異なりますが、子供と同じような練習時間は割けません。家事や仕事に忙しく、ピアノへ向かう時間も限られます。「だからピアノは無理」と思われがちですが、極端なことを言えば練習は10分でも20分でも良いのです。もちろん続ける必要はありますが、指運びを忘れない程度の練習時間をとりましょう。


【モチベーションの維持】

自分の気持ちを高めて練習しましょう。大人と子供の大きな違いは、練習をサボっても注意する人間がいない点です。子供であれば親の指摘やアドバイスを受けられますが、大人には声をかけてくれる人がほぼ存在しません。そもそもピアニストを目指すわけではないので、「ピアノ練習をしなくても困らない」「趣味で始めるならこの程度で良いだろう」という気持ちも湧いてきます。そうなるとどうしてもモチベーションが低くなり、「やっぱり自分には向いてない」「もう辞めようかな」という方向へ傾く場合があるでしょう。さらに辞めたとしても影響はありません。その気持ちがピアノ練習を阻むきっかけですが、気分の波はあってもOK!そんな自分を許して、1度立ち止まっても練習を再開すれば良いだけです。


【ピアノ教室への通学】

独学でも問題ありませんが、本格的に習いたい人はピアノ教室へ行きましょう。「ピアノ教室=子供の習い事」というイメージも先行しがちですが、大人を対象としたクラスもあります。「今さら習うなんて」「行くのは恥ずかしい」と思うかもしれませんが、行ってみると思ったより多くの人が習っていると実感できるかもしれません。「子供の頃に習ったから大人になったら独学で」という方針もOK。その上で「ここの弾き方がわからない」「自分のスキルを確認して欲しい」など、練習レベルを上げたい人はピアノ教室への入会も視野に入れてください。


【ピアノ初心者でも上達する理由】

大人が練習するのはすべて自分本位。誰かに強制されて始めるのではなく、「ピアノを弾けるようになりたいから」という動機で自分から取り組みます。そのためピアノを始める本気度も高い。だからこそ30代からでも上達するわけです。「子供はピアノ練習を強要される」とまでは言いません。しかし、子供が自分から「ピアノを習いたい」と申し出たとしてもピアノや楽譜、ピアノ教室へ通うお金は親が用意します。そこに親の気持ちも加わるため、「せっかくお金を出してあげたんだから練習しなさい」「音大へ進学したいならもっと頑張らないと」という外野からの声が届き、いつの間にかピアノをやらされている感覚を持ってしまうのも珍しくありません。それに比べると大人は自発的にピアノを始めるため、「上達したいから頑張ろう」という意欲も高い。真面目に取り組む人が多く体力もある。「カッコよく弾けるようになりたい」という目標も明らかなので、ピアノ初心者からでも上達するのです。

上達に向けて取り組もう

初心者からでも上達するコツをお伝えします。


【基礎練習の実践】

曲を演奏する前に基礎練習しましょう。基礎練習は、指を動かすウォーミングアップ。鍵盤へ手を置いていきなり練習しても問題ありませんが、寒い冬やしばらくピアノから離れていれば思うように指を動かせません。自分ではちゃんと鍵盤を叩いているつもりでも、「力が弱く綺麗に響かない」「指がつって感覚が鈍る」という事態へ発展するケースもあります。スポーツ選手は本番前に軽く運動しますが、アレは筋肉を動かすことで体をほぐしているのです。そうすることで運動によるケガを予防し、本番に向け力を発揮する体の準備も整えられます。ピアノ練習もそれと同じ。演奏前の基礎練習で指を温め、筋肉をほぐしてください。


【基礎練習の事例】

・ドレミの音階を弾く

・最初に習った曲を弾く

・軽いタッチで好きな曲を弾く

どんな基礎練習でもかまいません。5~10分程度の時間をとり、指をなめらかに動かせる状態を作りましょう。基礎練習を続けていると、指のコンディションがわかるようになります。そこでピアノとの相性も体感できるので、演奏前の心づもりも準備可能です。


【楽譜に囚われない】

楽譜から音が外れたとしても、「こんなところで間違えるなんて」「この程度のことができないのか…」と考え込まないでください。確かに楽譜どおり弾くのは練習の基本ですが、1つのミスに囚われると前へ進めません。人によっては、何度も同じ場所で間違えることがあるでしょう。それでもミスした自分を責めることなく受け入れ、また次の練習へつなげる。それが練習を嫌いにならず続けるポイントです。「楽譜どおりに弾かなければ」と過剰に意識すれば、ピアノ本来の楽しさを体感できません。コンクール出場して優勝候補に名前を連ねたいのであれば別ですが、「ピアノを弾けるようになりたい」という純粋な気持ちだけなら、楽譜どおりに弾けなくても落ち込む必要はないのです。30代ともなれば周囲からの要望が増え、ピアノ練習だけに集中することは難しい。いく

ら「今日は練習したいから」と言っても、放置できない出来事に出会えば手伝いに駆り出されます。そうなると時間を割かれたストレスで、きちんと楽譜どおりに弾いたつもりが記号の見落としにもつながるでしょう。もちろん影響を受けない人もいますが、楽譜だけにこだわらず楽しんでピアノを弾いてください。


【苦手な部分を確認する】

「なぜかいつも間違える」「ここはうまく弾けない」という音節があれば、その部分を把握しておきましょう。自分に必要な練習箇所と練習量を確認し、それに合わせた予定を立ててください。「1曲すべて弾かなければ」というルールは存在しません。そのため苦手な箇所を反復し、弾けるように練習。うまく弾けなくて苛立ちを覚えるかもしれませんが、そんなときはスラスラ弾ける部分に焦点を当て気分転換を図るのもおすすめ。「うまく弾けた」と感じられる箇所を練習することで、できている部分へ目を向けられます。そして苦手な箇所を練習することで弾ける音節も増え、目の前の曲を自分のものにできるのです。


【憧れの曲を弾くのはもう少し待って】

「この曲を弾けるようになりたい」と思うのは誰にでもありますが、それは先延ばしにしてください。「利き手はスラスラ弾けるけど両手だとズレる」「部分的には弾けるけど最初から通すと弾けない」という状態が続く場合は、実力が追いついてない可能性があります。毎日練習しても、初心者であれば簡単に弾けないのは当り前。「この曲を弾きたい」という目標があるなら、練習と経験を積んでそれを弾けるだけのスキルを身につけてからにしましょう。弾きたい曲の楽譜を置いておくのは問題ありません。むしろ置けば気持ちが奮い立つこともあります。結果だけを求めるのではなく途中経過も大切にし、1つ1つクリアしていきましょう。


【まとめ】

30代からピアノを始める人へ向けた、上達のコツをまとめました。

・練習時間をうまく調節

・モチベーションを保つ

・ピアノ教室も検討

・基礎練習の重要性

・楽譜からズレてもOK

・苦手箇所を確認

・憧れの曲は目標に

ピアノを始める条件に年齢は関係ありません。ピアノの魅力に気づいたときが始めどき。「30代だから」と自分の年齢を気にする必要はないのです。実際のところ「大人になってからのほうが練習に身が入る」「集中してピアノと向き合える」という人も多いため、まずは好きな曲を思いっきり弾けるよう行動を起こしましょう。